なぜ有精卵でなければいけないの?
有精卵とは、おんどりとめんどりを同じ空間で飼い、食べられると同時にヒヨコになる「生命の源」でもあります。
人は生きた植物や動物を食する事によって、自分の生命力を維持する動物です。
生きていない物を食べても空腹は満たされますが、生命力は満たされません。
生命力(生きた有精卵)こそが人を健康で長く生かす原動力だと考えます。
当社の有精卵の始まり
創業よりヒヨコの生産のための『有精卵作り』であったので私の家の周りにあった鶏舎には
オスとメスが混ざって飼われており、産まれる卵は全て有精卵だったのです。
ですから私の家族は全員、毎日、有精卵を食べていました。
もちろんヒヨコにしてもらえなかった、ひび割れた卵とか大きな二黄卵や小さな黄身なし卵でした。
子供の頃は、どこの卵もヒヨコになるものだと思っていましたが、実はその殆どが無精卵だったのです。
有精卵とは?
殻のついた状態で有精卵と無精卵を見分ける方法はありません。
35度以上38度以下で4日ほど置けば発育が始まりますので、懐中電灯を卵に照射すれば、血管が見えます。
有精卵を割ってみると卵黄の表面に「核」とゆう渦巻き状のものが見えます。
この「核」が細胞分裂を始める元になります。すなわちヒヨコになる元です。
有精卵は温めると3週間でヒヨコになります。
有精卵の生まれる家族とは?
当社の農場は讃岐山脈の山すそにあり、瀬戸内海にも面しており、温暖で雨の少ない所で、
自然環境にとても恵まれた、鶏の飼育に適した地域といえます。
鶏は「ファミリーケージ」とよばれる大きな囲いの中にめんどり45羽、おんどり3羽で生活しています。
1羽のおんどりは12羽~20羽のめんどりを支配します。まさにに一夫多妻の世界です。
おんどりは、よそ者が進入すると命を懸けて戦います。人間にも攻撃をしかけます。
戦いに勝ったおんどりは、ファミリーのボスとなり多くのめんどりの夫となります。
負けたおんどりは、残りのめんどりでがまんします。
弱いおんどりのなかには、1羽のめんどりも相手出来ない者もおります。
1度の交配で3日~7日、有精卵を生むことができます。
毎日夕方4時位から7時位までケージの中が騒がしくなります。
めんどりは自分の生んだ卵を温め始めます。温め始めると餌を食べなくなり卵を産むのを停止します。
そのため農場では産卵した卵を早くめんどりからもらわなければなりません。
私たち人間は、めんどりさんの大事な子供を、取り上げることで生きていけます。
更に年をとると、おんどりくんもめんどりさんも親鶏肉となって食べられる運命です。
当社は毎年12月に『鶏霊供養祭』という慰霊祭をおこなっています。
本社に建立している鶏魂碑の前で八十八箇所67番札所の大興寺のお坊さんと、
従業員全員で慰霊を行います。
鶏魂碑